001:驟雨がくる前に:『秋山紀行』の自然学的視点からの推考の試み ── 磯辺行久
English Version is Available『秋山紀行』は鈴木牧之が旧暦1828年9月8〜14日の1週間にわたり、新潟県の現・見玉より中津川を上流に向かって、信濃の雑魚川と越後の魚野川が合流する切明に至る峡谷地域を歩んだ記録である。東⻄に点在する13の群落を含む峡谷地域における観察・聞き取りの文章、スケッチが含まれており、秋山郷の村の状況、支配従属関係、貢租関係、生産歴、衣食住、方言、...